目次
はじめに
アマチュアミュージシャンが複数のバンドで活動することは、音楽的スキルを磨くだけでなく、様々な音楽のスタイルや人々との出会いを提供します。
もちろん、自分は今のバンドで十分だという人もいると思います。
そうであれば無理にバンドを増やす必要はありません。
ただ自分の適性がどこにあるか知りたい、色んな音楽を経験したい、もっと可能性を広げたい・・・などの思いがある人ならばこのブログが役に立てるかもしれません。
しかし、バンドを掛け持ちするにはまず最初に計画と調整が必要です。
この記事では、掛け持ちのメリットとデメリットを探り、成功への道を探ります。
アマチュアミュージシャンが複数のバンドを掛け持ちするメリット
自分が経験したことしか話せませんが、これが偽らざる実感です。
メリットは大きく以下の2つです。
■ 音楽の幅が広がる
■ 人脈が広がる
具体的に説明します。
■音楽の幅が広がる
〇色々なジャンルの音楽を体験できる
→ロック、ポップスなどジャンルが違えばアプローチも変わるので、良い刺激になります。当然、聴いてくれるお客さんも変われば反応も違って、面白いです。
特に洋楽ロック一辺倒だった自分にとって同じ洋楽でもポップス系やプログレ系、フュージョン系のバンドでの経験は緊張しつつも新鮮でした。
この”新鮮”という感覚が、常に自分自身をリフレッシュさせてくれて音楽を続ける意味でとても重要だと思います。
〇演奏技術・表現力の向上
→色々なタイプの音楽や演奏に接することで、新しい知識や技術に必然的に挑戦することになり、確実に技術や表現力は高まります。
ギターに関してはロック系とは明らかに違うコードやスケールに最初は戸惑いましたが、慣れるにつれて快感に変わってきました。
具体的には・・・
・ディストーションサウンド一辺倒からクリーントーンが好きになった
・カッティングを意識することでリズム感が良くなった
・メロディを意識したソロができるようになった
また色々なライブ経験を積むことで「ステージ度胸」もついてきて、パフォーマンスがレベルアップします。
〇新しい音楽との出会い
→自分の知らなかった音楽やジャンル・曲を知ることで、それまで知ることのなかった世界を体験することができ、音楽に対するモチベーションがアップします。
今まで食わず嫌いで聴かなかったジャンルや曲が、新しい出会いで違った視点でとらえることができ、自分の引き出しが増えました。
これって具体的にはアドリブソロをやるときに自然にフレーズやテクニックが湧き出てくることで実感できます。
■人脈が広がる
〇他のバンドメンバーとの交流
→バンドが増えればライブの機会も増えるので、必然的に共演バンドや対バンのメンバーとの交流が増えて人脈が広がっていきます。
交流が増えるのはそれだけまた新しい出会いのチャンスが増えることでもあります。
人脈作りのためではなく、友人数を追求するのでもなく・・・いろんな出会いから自分にとって本当に必要で大切な同志を得られるかもしれないです。
何か新しいジャンルや音楽に挑戦したいな!と思ったときに、この出会いが新しいバンド結成に繋がるかもしれません。
※メンバー募集サイトより、はるかに精度が高く、時間が短縮できます。
〇音楽業界関係者との広がり
→ライブハウスの出演機会が増えることでオーナーと親しくなって出演オファーが増えることや、業界関係者とのコンタクトができて新たなオファーも期待できるかも。
場合によっては、新規プロジェクトへの参加するチャンスに出会えるかもしれません。
業界に精通している人やイベント主催者とのコンタクトが無い場合は、なかなか自分達だけで演奏機会を探すのは難しいし、良い条件でのイベント参加も難しいのが現実。
だからこそ、こういった出会いのチャンスを得られれば、自分が属するジャンルの違う複数のバンドそれぞれに合ったイベントにアプローチできる可能性が広がります。
〇音楽仲間との切磋琢磨
→共演するバンドの中には、自分とは違うタイプや自分にはないテクニックや表現力を持った人に出会うことも当然あります。
そういった人との接触の中で彼らから吸収すべきは吸収し、与えるものは与えるといった「切磋琢磨」で自分自身の成長を促すことができます。
やはり「ライバル」の存在は大事です。自分の非力を痛感して、焦りや悔しさを感じることはありますが、それもステップアップには必要です。
でも良いライバルの存在は、自分の成長の一番のモチベーションになると思います。
アマチュアミュージシャンが複数のバンドを掛け持ちするデメリット
でも当然ながら、デメリットもあります。経験したことを書きます。
■ 時間と体力と財布に負担
■ 人間関係がやっかいになる可能性
こちらも少し具体的に説明します。
■時間と体力と財布に負担
〇練習とライブのスケジュール調整
→バンドの数が増えれば、ライブの機会も増えてスタジオ練習の頻度も増えます。
掛け持ちメンバーが複数いる場合、スケジュール調整はますます難しくなります。
さらに最近は、スタジオも早い段階で確定しないと予約が取れない状況です。
→バカにならないのが交通費(移動費)!
月にライブが1-2回としても、スタジオ練習はその倍数くらいは必要なので、毎月に数回程度は音楽スタジオやライブ会場に出向くことになります。
これにスタジオ費用やライブ関連(チャージやイベント参加料など)+飲食(飲み食いは必須!)を考えると、結構な出費になります。
筆者は奈良の田舎在住のため、主に大阪で練習やライブになることが多く、都度交通費は2,000~3,000円程度必要になり、そこにスタジオ代やチャージ料金・飲食が加わると1回当たり5,000~10,000円前後のかなりの出費になります。
これが月に1-2回となると僅かな小遣いなど吹っ飛びかねないので、極力無駄を減らすような工夫が必要です。これは筆者の実感であり、経験談でもあります。
例えば、私はバンド活動はあくまで音楽での繋がりと考えており、基本的に今は反省会という名の飲み会や打ち上げには参加しません。
〇ギターとエフェクター(録画機材ほか)を抱えての移動
健康のための運動だと思って頑張ってますが、かなりの重量になるし電車内でも場所を取るし・・・気を遣いながら移動することが多く、それなりにストレスです。
■人間関係がやっかいになる可能性
〇音楽性のズレ
→要するに「やりたい音楽やジャンル」が合わなくてフラストレーションやストレスが溜まってくる状態です。
ある程度の協調性と妥協は必要ですが、あまりに嗜好がずれてくると苦痛でしかなくなりモチベーションが一気に下がってしまいます。
〇能力差の壁
→誰か一人が上手すぎても、下手過ぎてもバンドとしては整合性が取れません。
私自身、以前バカテクのプログレバンドに誘われて参加しましたが、スタジオ練習についていけず惨めで辛い経験をし、なんとなくバンドに居ずらくなって、その後自分からバンドを脱退しました。
もちろん、なにくそ!絶対上手くなってやる。。。と闘志を燃やすタイプもいらっしゃるでしょうから、これが上達のキッカケになることだってあるので一概に悪いことではありませんが。
個人的には、「メンバー全員の感性や技量がバランスが取れている」ことが最も大事やないかなと思っています。
複数のバンドを掛け持ちする際の注意点
以上を勘案した上で、「掛け持ちする際の注意点」をまとめてみました。
- スケジュール・時間管理を徹底する
- まずはスケジュールの管理を全員に徹底してもらう
- 共有できる連絡網を作成し管理する
- 個人的には偏ることなく練習・ライブ・プライベートのバランスを取ること
- コミュニケーションを大切にする
- メンバー間でしっかりと話し合う
- 気になる点については、できるだけ練習中に確認し合う
- 相手の立場と意見の違いを尊重
- 自分自身の音楽性やこだわりを大切にする
- 複数のバンド活動の中で自分らしさを失わない
- 我を通さず、率直な意見や感想を述べることで自分の意見を抑え込まない
- 自分のやりたいこと・音楽性の方向性を明確にする
- モチベーションを維持する
- 目標設定がないと自分自身がブレる
- 音楽仲間との交流を良い刺激としてリフレッシュ
- 前向きに音楽への情熱を持ち続ける
無理に活動範囲を広げる必要はないですが、興味がありながら躊躇しているなら絶対挑戦してみる価値はあると思います。
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