ギターが急に上手くなった!? 眠りの秘めたパワーを解説

ギター&バンド

 

目次

一晩寝たらギターが上手になった?

こんな経験ないでしょうか?

ギターを練習していると、一生懸命何時間も集中して練習してもなかなか上手く弾けなかったフレーズが、一晩置いて翌日やってみるとすんなり弾けた…。

 

もちろん毎回こんな風に上手く行くわけはないですが、長くギターを弾いていると結構こういった経験をすることがあります。

何か不思議な感じがしますよね。そうそう急に上手くなるわけないし。。。

 

というわけで、今回はこの現象について自分の経験を踏まえて、少し感じたことを書いてみます。

 

脳の情報処理にはタイムラグがある

 

ギターを弾くことは脳と体の両方に相応の負荷がかかります。

ギターを弾くには、コードやスケール(ポジショニング)やピッキング(オルタネントかそうでないか・・・等々)、指や手首、腕などの筋肉を使って正確に弦を押さえて弾く必要があります。

 

しかし、例えばある曲やフレーズを練習し始めた最初の段階では頭では分かっていても、指が全く思うように動いてくれません。イライラが一番募る段階です。

しかし、ここをクリアーしないと次には進めません。ただただ黙々と淡々と粛々と繰り返すのみです。

これらの練習:動作(運指)を、幾度となく繰り返し練習することで脳と体に記憶され、やがて自然に弾けるようになる・・・というのが一連の流れです。残念ながら、決して近道はないのです!。

初期段階の練習中には、まだ記憶が定着していないために、何度やってもミスをしたり、思うように弾けなかったりと、本当に弾けるようになるのか疑心暗鬼に陥ってしまいそうになることもしばしば。

 

まして、当然のことですがフレーズの難易度が上がれば上がるほど記憶の定着には時間がかかります。

しかしこれは、脳が新しい情報やスキルを処理しようと必死に格闘してくれている証拠だとも言えますね。

 

一番寝かせるメリット

では、一晩寝るとどうなるのでしょうか?

ギターの練習に限らず一般論として睡眠は、脳と体の回復と整理にとって非常に重要な役割を果たすことは誰もが知るところです。

 

良質な睡眠がいかに大切かは書籍やTVでもよく取り上げられている通りです。

実は先日、地元の市が開催する「ぐっすり眠れる 睡眠講座」に参加しました。

そこで講師の説明で気になったというか、なるほど!と納得がいったことがあって。。。それが

良い睡眠(深い眠り)のもたらす効果として、記憶の書き換え・定着があるということです。

良く知られていることですが、改めて睡眠には「レム睡眠(浅い眠り:脳は働いている)」と「ノンレム睡眠(深い眠り:脳を休めて疲れを取る)」があります。

人間は寝ている間、周期的にこの2つの睡眠を交互に繰り返しますが、特にレム睡眠時に「記憶の書き換え(最適化・デフラグ)」が行われることが分かっています。

レム睡眠(Rapid Eye Movement)

役割 →体の疲れを取り修復する、記憶の書き換え(最適化・デフラグ)を実行する

・睡眠中、脳の中で情報が最適化されて、寝る前のイメージを脳がシミュレーションしてくれる

・睡眠中、脳は睡眠前に入ってきた情報を整理し、記憶力と理解力を向上させようと働く

ことギターの練習という点に絞って考えてみると、寝る前に必死に練習してもできなかったことが、翌日になって割とすんなりできるようになった!・・・という経験を持つ人も多いと思います。

これは先の説明のように、前日に脳で送られてきたスキルや情報が、睡眠中に必要な情報に最適化された結果、翌日にはそれが出来るようになったということのようです!。

 

1.脳の疲労回復

集中して練習していると、脳は疲労します。疲労すると、新しい情報を記憶したり、処理したりするのが難しくなります。そのため、練習したフレーズがうまく弾けなくなるのです。

 

一晩置くことで、脳の疲労が回復し、新しい情報を記憶したり、処理したりするのが楽になります。

睡眠中にバラバラだった情報ピースを再構築してスムーズに一つの情報にまとめてくれるイメージです。

そのため、練習したフレーズがうまく弾けるようになるのです。

 

2.無意識の学習

練習中は、意識的にフレーズを弾こうとします。

しかし、一晩置くことで、意識的な学習から無意識的な学習に移行します。

 

脳にとって無意識的な学習は、意識的な学習よりもより効率的に記憶や習得ができるようです。

そのため、一晩置くことで、練習したフレーズがうまく弾けるようになるのです。

 

3.緊張の解消

 

練習中は早く習得・上達したいが故に、うまく弾けなければいけないというプレッシャーから、緊張しがち。

緊張すると、筋肉が硬直し指の動きが悪くなり、練習したフレーズがうまく弾けなくなるのです。

 

それが、睡眠により一晩置くことで、筋肉がほぐれ、指の動きがスムーズになります。

そのため、一晩置くことで、練習したフレーズがうまく弾けるようになるのです。

 

練習のコツ

「一晩置いたら弾けた」現象を活用して、練習を効率化しましょう。

 

練習するときは、まずは意識的かつ集中してフレーズを練習し、ある程度覚えたなという実感が持てたら、そこで切り上げてる。

そして一晩置いてからまた弾いてみましょう。

そうすることで、より早くフレーズをマスターすることができます。

 

また、練習のときは、過度に緊張しないように注意しましょう。

弾けなかったらどうしよう、本番までにマスターできなかったら・・・などと必要以上に考えすぎないことです。緊張すると、上達が遅くなってしまいます。

 

そのためには、余裕を持ったスケジュールで練習を開始することと、もう一つはリラックスした環境で練習することが大切。

自分なりのリラックスできる練習環境を確保しましょう。

 

気楽にやることです。完璧を求めず自分なりのOKレベルを持つことも大切!

 

まとめ

 

以上から分かる通り、一晩寝ることで、脳と体は練習した内容を消化し、記憶し、強化するのです。

文字通り「果報は寝て待て!」の実践ということでしょうか。

 

これが、一晩寝ると上達する現象のメカニズムです。

 

もちろん、これは一晩だけで起こるものではありません。

継続的に練習し、継続的に睡眠をとることで、より効果的に上達することができます。

 

この現象を活用して、練習を効率化し、上達を早めましょう。

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